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研究

線

当科では開設以降、東洋医学の科学化に向けて専門診療科と共同研究を実施し、多くを医学論文として報告しております。過去の研究報告や現在の鍼灸課題についてご紹介いたします。

進行中の研究課題

  • 装飾パーキンソン病の便秘に対する鍼治療の効果
  • 装飾末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療の効果

研究プロトコール

鍼刺激が片頭痛患者の脳血流へ及ぼす影響の
研究プロトコール

対象対象は国際頭痛分類第2版の分類基準を満たす片頭痛または緊張型頭痛患者で、本研究に同意した者を対象とする。
方法方法は、30分間以上の安静を保持した後、鍼刺激前、鍼刺激中、鍼刺激終了直後、終了後30分、終了後60分において3TのMRI装置を用い、全脳平均血流に対する相対的な血流分布を分析し、鍼治療前後の脳血流量を比較する。鍼刺激部位は、一次性頭痛患者に頻用する頸肩部と顔面部の経穴(ツボ)へ長さ50mm、直径0.2mmの銀鍼(青木実意商店社製)を使用し10分間留置する。

変形性膝関節症に対する鍼治療の
レスポンダーと有効性に関する
オープンラベル多施設無作為
ランダム化並行群間比較試験のプロトコール

対象
対象者は、埼玉医科大学病院・同総合医療センター・同かわごえクリニック、およびその関連施設の変形性膝関節症患者である。こうした患者群は、主治医より鍼治療の依頼があり、研究の内容を口頭と文書で説明し、本人または家族より、署名の同意を得たものとする。
患者の選択基準
1)埼玉医科大学病院・同総合医療センター・同かわごえクリニック、および関連施設の外来受診中の変形性膝関節症患者で、担当医より鍼治療の依頼があり、本研究の内容に同意が得られたもの。
2)年齢は45歳以上の男女。
3)Kellgren and Lawrence grade 2以下のもの。
4)罹患期間が6ヶ月以上のもの。
5)4週間以内の関節注射がないもの。
6)6ヶ月以内に鍼灸治療の既往がないもの。
7)股関節・腰椎部に歩行機能を障害する明らかな疾患がないもの。
8)明らかな外傷・化膿性関節炎などの加齢的変化以外の関節炎、手術歴がないもの。
9)神経学的な異常を認めないもの。
10)言語によるコミュニケーションに問題を生じないもので、本研究の参加にあたり十分な説明を受けた後、本人または家族の自由意志により文書による同意が得られているもの。
11)他の治験に参加中のもの。
除外基準
1)本研究の内容に同意が得られなかったもの。
2)研究実施期間中、膝痛に対する薬物、および運動療法・装具等の変更があった場合。
研究中止の場合
1)患者による同意の撤回があった場合。
2)疾患の悪化や他疾患の併発のため研究継続が困難と判断された場合。
3)その他の理由により、本研究実施医師の判断により鍼施術の中止が望ましいとされた場合。
方法
患者の募集方法は、ポスターなどの公示や担当医の紹介により希望者を募集する。鍼治療方法は、施術者により患者の問診・理学所見や神経学的所見、圧痛点や筋緊張などの検査を行い、オープンラベルで4週間、週2回の間隔で円皮鍼を膝関節の構造・機能に準拠し、痛みの再現性を得られる部位に最大10個留置を行う。使用する円皮鍼は、直径0.20mmであり、極めて微細な刺激による生体反応を利用した治療法である。また、円皮鍼ノンレスポンダー群に使用する通常の豪鍼は、直径0.16mm~0.20mmである。
評価
メインアウトカムとして愁訴の評価に視覚的アナログスケールであるVisual analogue scale(VAS)を用い、また、疾患特異的QOL(QOL:Quality of Life)尺度であるWestern Ontario and McMaster Universities Arthritis Index (WOMAC)と、包括的なQOL尺度である日本語版健康関連QOLのShort-Form Health Survey 36(SF-36)を用い、それぞれ鍼治療前と4週間後に評価し、VASまたはWOMACのどちらか片方が30%以上改善した群を円皮鍼レスポンダー群とし、円皮鍼の鍼特異的効果を検討する目的で円皮鍼群とシャム鍼群の2群に分け1ヶ月間同様に行い、円皮鍼の鍼特異的な効果について検討する。さらに、円皮鍼ノンレスポンダー群については、通常の豪鍼による鍼治療を行い、VASまたはWOMACが30%以上改善した群をレスポンダー、それ以外をノンレスポンダーとし、鍼治療ノンレスポンダー群の背景因子について検討を行う。背景因子は、年齢、性別、Kellgren and Lawrence grade、BMI、合併症状、仕事内容、活動レベル、WOMAC、VAS、SF-36などを比較検討する。また、これらの自己記入式アンケート調査の配布及び回収は、患者と鍼治療施術者とのやりとりが、回答に影響することを避けるため、施術担当者以外の調査担当者が配布・回収をする。