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鍼灸治療

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はり治療は、2000年以上の長い歴史を有する東洋古来の伝統医療です。漢方治療と同様に、心身両面より患者さん個々の状態を細かく診察し、一人一人に 合わせて治療を行います。また、鍼灸治療の効果が期待できないケースや、より専門的な診断が必要な場合には、速やかに他の専門診療科に依頼することを原則 としています。治療に用いる「はり」は、直径0.16mm~0.30mmの非常に細いディスポーザブル鍼(使い捨て鍼)で、刺入しても痛みを感じることは ほとんどなく、むしろ心地よいものです。

はり治療は、頭痛や肩こり、顔面神経麻痺、めまい、耳鳴り、頚肩腕症候群、五十肩、肋間神経痛、腰痛、坐骨神経 痛、膝関節痛、スポーツ障害、関節リウマチ、脳卒中などの痛みや麻痺性疾患に効果があります。また、便秘や生理痛、足の冷え、排尿障害、軽度高血圧、膠原 病に起因するレイノー現象や乾燥症状等の自律神経機能の異常が原因となる症状にも有効です。また、がん患者の有する難治性の痛みや食欲不振、悪心、嘔吐、 便秘等の消化器症状でお悩みの方もぜひ治療を受けて下さい。
古くから国民の健康保持・増進に携わってきたはり治療ですが、近年、科学的な研究も数多く報告 されるようになり、予防医学の面からも副作用が少なく、かつ安全性の高い治療法として再認識されております。治療を希望される方、また、はり治療について のご質問はご遠慮なく外来までご連絡ください。

当科で研究実績のある
疾患・症状

  • 慢性の痛み
    関節痛
    肩こり
    腰痛
    頭痛
  • 神経痛・しびれ
    腰部脊柱管狭窄症など
  • 力が入らない
    顔面神経麻痺
    四肢の脱力など
  • がん・がん治療に
    伴う諸症状
    痛み
    しびれ
    食欲不振など
  • 難聴・耳鳴り
    突発性難聴など
  • 脳卒中後遺症
    疼痛
    痙性麻痺
  • 神経難病の諸症状
    筋肉のつっぱり
    こわばりなど
  • 膠原病の諸症状
    リウマチ
    シェーグレン症候群
  • 女性科疾患
    冷え症
    月経困難症
    不妊など
  • 胃腸症状
    便秘
    胃の不快感など
  • 精神・神経症状
    うつ症状
    不眠症など

鍼治療の有効性

1997年に米国の国立衛生研究所(NIH)で鍼治療の有効性を議論する会議が開催されました。
この会議では、それまでに報告された学術論文の結果を集約し、鍼治療の有効性や安全性など詳細に検討され、以下の疾患・症状に対する効果についての合意声明がなされました。
Consensus Statement(1997)
1) 有効
成人の手術後または化学療法による吐き気や嘔吐術後歯痛に対して有効
2) 治療の補助または代替医療として有用な可能性あり
薬物中毒、脳血管障害のリハビリ、頭痛、月経痛、テニス肘、線維性筋痛症、筋性疼痛、変形性関節症、腰痛、手根管症候群、喘息
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漢方薬治療

漢方は、患者さんの病態を「心身の歪」として漢方医学的な尺度で判断し、漢方薬を使ってその歪を是正していくものです。
人間本来の治癒力を引き出すことを主眼としていて、調節、安定作用に優れています。そのため、作用はそれ程強くはありませんが、常に全身のバランスを考えながら、状態を良い方向へと近づけて行きます。一人一人に合わせて処方を行うことが基本の個別医療も特徴の一つです。漢方治療は機能性の疾患の治療や全身状態の改善、体質改善等に適しています。検査で症状を説明できるような異常がない場合などでも、漢方が役に立つことは少なくありません。西洋医学的な治療とうまく組み合わせて、治療の幅を広げることも可能です。
また、昔から漢方と鍼灸は「車の両輪」ともたとえられていますが、両者を併用することで、さらに治療効果を高めることが期待出来ます。

専門外来

当科では様々な疾患・症状に対する専門外来を開設しております。
症状でお困りの方はお気軽にお問い合わせください。

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漢方専門外来
冷え性外来
アレルギー外来
機能性消化管疾患外来
鍼灸外来
頭痛外来
当科では開設当初から頭痛に対する鍼治療の効果について研究を重ねてきました。
毎日頭痛がある方、頭痛のせいで日常生活に支障をきたしている方、頭痛薬を連用してしまっている方など対して鍼治療を行うことで、高い鎮痛効果を認めています。
頭痛でお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
慢性疼痛外来
慢性疼痛は、痛みが3ヶ月以上続いている状態を指し、腰痛や関節痛、頭痛、神経痛、脳卒中後疼痛など、その原因は多岐に渡ります。
鍼治療は人間が元々備えている痛みの制御メカニズムを活性化させることで高い鎮痛効果を発揮することができる治療法です。
痛みでお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
がんの緩和ケア外来
がん治療の進歩によって患者さんの生存率はかつてより大幅に延伸してまいりました。しかし、それでもがんやその治療(手術療法・化学療法・放射線療法など)に伴う症状はつきもので、QOLを低下させる原因となっています。
当科では鍼治療によってこれらの症状の改善を図り、QOLが向上することを関連学会に報告してきました。
ご興味のある方はお問い合わせください。
顔面神経麻痺外来
顔面神経麻痺は表情筋麻痺をきたす疾患であり、より重症になると後遺症が出現する疾患です。
私たちの外来では神経耳科・神経内科といった専門診療科と連携して、顔面神経患者さんの治療に当たっており、麻痺の早期改善や後遺症予防、後遺症に対して鍼治療を行い、その治療効果を日本顔面神経学会や日本神経治療学会などの専門学会に報告しております。
顔面神経麻痺やその後遺症にお困りの方はお気軽にご連絡ください。
難聴・耳鳴り外来
耳鳴りを感じたことがある方は多いですが、酷くなると会話の声が聞こえにくくなったり、睡眠の妨げになったりするため日常生活に支障をきたしてしまいます。
当科には耳鳴りで悩む方の多くがお見えになり、治療効果を学会へ報告しております。
私たちは耳鳴りを改善し、日常生活を送りやすくするサポートをしていきます。
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その他にも専門外来を開設しております。
詳細はこちらよりご確認ください。